今回は、「セールススキル」について解説していきたいと思います。どこの教科書にも載っていません。あなたは、セールススキルとは何か定義付けることはできるでしょうか。今の時代は、買い手よりも売り手のほうが多い時代です。この時代に勝つためには、今から解説する「セールススキル」が必要になっていきます。セールスは必要ないと聞いた人も多いかもしれません。だからこそ、必要な時代です。
提案に価値がつく
価値
いきなりですが、もし、時給1000円でマクドナルドであなたが働いているとします。そして、全国で一番売上を上げたスタッフだとしましょう。時給はいくらになると思いますか。
答えは、時給1000円です。おそらく変わらないでしょう。
なぜなら、あなたのおかげでお客様が来店しているわけではないからです。お客様は、購入しようという目的が明確で来店しています(マクドナルドのフローが完璧)。あなたの価値は変わっていません。もし、あなたの価値が変わっているのであれば、給料は増えるでしょう。なぜ変わらないのかというと、注文を受けてレジをするという作業をしているだけだからです。作業に価値は付きません。では何に付くのでしょうか。
オンライン・オフライン商材に関係なく、価値は提案につきます。
そこで
人と何か違うものを売ろうとはせずに、提案を変えてみましょう
人と違うものを売ったとしても、一時的な注目は浴びるかもしれませんが、今の時代すぐに真似されてしまいます。だから、まずは提案を変えてみてください。
提案とは
それでは提案とは、何だと思いますか。
例えば、あなたに好きな人がいるとします。
ライバルはバラ10本を好きな人にあげています。あなたは、どうしますか。
量を増やして15本与えるでしょうか。
これでは、好きな人を手に入れれるかわかりません。ボリュームの提案(10%オフ、特典付き)ではいけないということです。本質的な提案をしなくてはなりません。それでは、本質的な提案とは何でしょうか。これを定義する前に、今の時代とは何なのか解説します。
比較の時代
今の時代とは、買い手(お客さん)より売り手(お店)の多い時代です。昔は、お店よりお客さんの多い時代だったので、お客さんがお店を選べない時代でした。しかし、今はお客さんがお店を選べる時代です(ショッピングモール、商店街、ECなど)。そうなると、お客さんは比較をするようになります。今は比較の時代です。それでは、比較される今の時代で何をしていけばいいでしょうか。
差別化
差別化をするしかありません。しかし、多種多様なサービス・商品が溢れている今の時代に商品・サービスを差別化をすることは難しいです(できていても、すぐに競合にまねされます)。そこで、誰でもすぐにできるのが提案の差別化です。
提案
提案の差別化
例 美容院



今日はどういう髪型にしますか?
この提案の仕方は、差別化されておらず、価値がありません。なぜかというと、今の99.9%の美容院は、「髪を切るという作業」を売っています。



こんな髪型はいかがですか?
このように0.1%の美容院は「髪を切るという提案」を売ることにより、価値を生み出しています。実際に「髪を切るという提案」をしている浦安にある1カット5万円の美容院は、北海道や沖縄からそこに行くためにわざわざ飛行機をとって来る方もいるくらい価値を生み出しています。「今日はどういう髪型にしますか」という時点で提案をしていません。
アパレルでも、インスタライブとかを活用し、コーディネートの提案をすることで店舗よりもオンラインで売り上げを上げています。
これらは、
売り物を変えたのではなく、売り方を変えただけです
これは、美容院やアパレルに限らず、どんな業種でも共通します。
提案を変えるだけで競合企業と差別化ができ、価値を生み出すことができるのです。
しかも、お金もかからずに、今すぐに実践できます。
提案の仕方
しかし、提案をするだけではいけません。正しい提案の仕方があります。
顧客視点に立ち、競合企業と自分たちは違うということを示す
これが、最もやるべき行動で価値のある行動です。価値があるということは、値段を上げることもできます。
そこで、PDCAではなく、OODAをしなければなりません。
- Observe お客様が何を欲しているか現場で観察
- Orient なぜ問題になっているかすぐに理解
- Decide 提案の仕方を決定
- Act すぐに行動
改善を提案
人が買っているもの
私たちが、今も昔も何も変わらず買っているものは何でしょうか。それは、
改善です。
セールススキル
セールススキルとは、
自分の製品・サービスがどう顧客の人生を改善するのか、それをできるのが自分以外いないといういことを理解させるスキル
です。
例 ダイエット製品のCM
現状(太っている)と未来(痩せている)の間に商品を少し挟み、宣伝しています。商品の説明は少ししかせずに、この商品を使うことによってこういう未来が待っているという改善を強調しています。
やはり人というのは、商品を買うのではなく改善を買っているのです。
例 ソニーとアップル
- ソニー 機能の説明ばかり
- アップル 「1500曲をポケットに」という一言
アップルは、「1500曲をポケットに」という一言で、機能の説明などせずに、改善を売ることでうまくいきました。
うまくいっている企業は、機能の説明は一切せずに、改善をストーリーにして徹底的に売っています。商品の説明をいくらしても人は買いません。買ってるのは改善です。
現状と未来の改善をしっかりと伝えましょう。
改善の提案は○○○ですぐに作れる
改善の提案をしなければいけないことは、わかって頂けたと思います。
今ビジネスをしている、これからやろうとしている方は、次の2つの質問に答えられるでしょうか。
1.なぜあなたのお店に来るべき(商品を買うべき)ですか
これを徹底的に定義してください。これがなければお客さんが行く理由がありません。
2.そこのお店に行ったことによって(商品を買ったことによって)どんな変化が待っていますか。
これが、現状と未来の改善の場所です。セールストークで一番強く売るべきポイントです。
また、人が行動を起こす理由は3つあります
1.何かに不満を感じている
不満を感じていない人に、何かを売ろうとしても意味がありません。何か不満を感じてないといけません
2.より満足できる道が見える
不満の現状で、何か行動してもらいたいなら、これがあったらその不満が満足に変わるという道を見せないといけません。
3.その道を歩ける方法が見える
その道を歩ける方法を見せないといけません。
そこで、「USP」を明確にできれば、簡単に改善を提案することができます。
ドミノピザの「USP」は、「アツアツでジューシーなピザを30分以内にお届けします。もし間に合わなければ代金はいただきません」です。
昔は、ピザが早く届かないのが普通でした。それに不満を感じている人々に、自分たちなら改善できる道、方法を示しました。
このように、「USP」を明確にすることができれば、改善の提案がすぐにできます。なので、まず「USP」を作ってみてください。
まとめ
比較の時代において、必要なことは、提案の差別化です。OODAをしっかりとし、提案することが必要です。また人は、いつの時代も改善を買います。改善をストーリーにして、強調してください。自分の製品・サービスの改善の提案がわからない方は、USPを見つけ、改善の提案を作ってください。
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